phenix(フェニックス)で魅せる街コーデ|機能性と上質感を両立する大人のジャケット術

「アウトドアブランドのジャケット=登山用」
そんな固定観念を持っている人も多いだろう。だが今、街でも自然でもスマートに着こなせる“機能性アウター”が大人の男性の間で注目を集めている。

その代表格が、日本発の老舗アウトドアブランド phenix(フェニックス)
本格的なスキーウェアの技術をベースにしながら、日常にも馴染む洗練されたデザインで、今あらためて脚光を浴びている。
今回は、フェニックスのブランドストーリーとおすすめモデル、そして街での着こなし方を解説する。

PHENIX(フェニックス)というブランド

1952年、長野県で誕生したPHENIX。
創業者はスキーヤーでもあり、当時の日本にはなかった「高性能スキーウェア」を自らの手で作ろうとしたのが始まりだった。
その後、長野オリンピックをはじめ国内外の大会で公式サプライヤーを務め、数々のプロスキーヤーに愛用される存在となる。

特筆すべきは、技術を常に進化させてきたこと
近年はアウトドアだけでなく「URBAN OUTDOOR」ラインを展開し、街で着られるスタイリッシュなデザインを打ち出している。
北欧やヨーロッパではファッションブランドとしても認知されており、“山で鍛えられた機能美を街に持ち込む” という独自の哲学が支持されている。

デザイナーと開発哲学

フェニックスは特定の有名デザイナー名ではなく、自社開発チームが一貫して手がけるブランドだ。
彼らの共通する信念は「FUNCTION IS BEAUTIFUL(機能こそ美)」。

素材選びから縫製、カッティングに至るまで“意味のある美しさ”を追求している。
たとえば、

  • 雨風を防ぐ「DRY BARRIER」素材
  • 通気性と伸縮性を両立する「4WAY STRETCH」構造
  • 環境配慮のためのリサイクルナイロン使用

など、機能性を見せびらかすことなく自然にデザインに落とし込む。
それがフェニックスの真骨頂であり、技術をファッションに昇華させる日本ブランドの代表格だ。

おすすめジャケット3選

1️⃣ AURORA SHELL JACKET

全天候対応の軽量シェル。防水透湿性能を持ちつつも、見た目はミニマルで都会的。
リモートワークの日の外出や、休日の街歩きにも最適。

2️⃣ URBAN RIDGE LINE JACKET

テーラードジャケットのような立体シルエット。
ビジネスシーンでも違和感なく着られるPHENIXの隠れ名品。
ナイロンの光沢感がほどよい高級感を醸す。

3️⃣ SNOW FIELD BLOUSON

ストレッチ性と保温性を両立。
冬場の通勤からカジュアルデートまで万能。
インナーにタートルネックを合わせると上品さが際立つ。

街で“浮かない”phenixコーデ術

1️⃣ 全体をシンプルにまとめる

フェニックスのジャケットは機能的デザインが際立つため、
合わせる服は無地・モノトーン・細身シルエットがおすすめ。
Tシャツ+黒パンツだけでも完成度が高い。

2️⃣素材感を“都会仕様”に寄せる

アウトドア由来の素材を街で着るときは、
スニーカーや腕時計で“光沢”をプラスして全体に統一感を出す。
たとえば、OnやKarhuなどの北欧系スニーカーと相性が良い。

3️⃣オフィスにも馴染むバランス

テーラード型ジャケットなら、シャツ+細身スラックスでも自然。
通勤スタイルでも違和感なく、むしろ“センスのいい人”に見える。

機能が裏打ちする快適さ

フェニックスのアウターは、見た目だけでなく中身もすごい。

  • 防風・防水・透湿の三拍子
  • 動きやすい立体裁断(ErgoCut)
  • 摩擦や劣化に強い素材CORDURAとのハイブリッド構造

これらが“長く使える一着”を支えている。
まさに「ファッションと道具の中間」を歩むブランドといえる。

ブランドのこれから

環境問題への取り組みも活発で、
「Re:ACT Project」という再生素材使用ラインを開始。
ヨーロッパでは“Eco Fashion”カテゴリーでの受賞も増えている。

“持続可能なスタイル”を作ること=未来のファッション”
フェニックスはその先頭を走る存在だ。

また、2022年の北京オリンピック冬季競技大会のノルウェー代表選手団公式服装をphenixが手掛けた。北欧の数ある高機能なアウトドアブランドを差し置いて、日本のphenixが担当するのは大きな功績といえる。

まとめ

アウトドアでも街でも自然体でいられる服。
それがphenixのジャケットだ。

スキー場から都市のストリートへ。
70年の歴史を経ても、ブランドの根底に流れるのは「本物を作る」という姿勢。
派手なトレンドではなく、長く着るほどに価値が増す服

あなたのワードローブに、ひとつ“天候にも気分にも負けない一着”を加えてみてほしい。

因みにこの投稿でも「phenix」とアルファベット小文字を意識して入力させていただきましたが、2006年に「PHENIX」から「phenix」に変更されている。

NUMBER (N)INEの創始者であり、TAKAHIROMIYASHITA The SoloIst.のデザイナー、宮下貴裕がTAKAHIROMIYASHITA The SoloIst.を2025年秋冬コレクションを最後に去ることを発表し、その後の去就が注目されていましたが、phenixとのコラボレーションライン、PHENIX by TKMTがスタートすることが発表された。

宮下貴裕氏(NUMBER (N)INE)といえば、アンダーカバーやヒステリックグラマーと並ぶ日本を代表するブランドのデザイナー。phenixのテクノロジーと「東京」を意識した洗練されたデザインのケミストリーが楽しみでならない。